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主婦の友社

「プラスワンリビング」

7月7日発売号

「アンティークシルバー

の思い出」


銀器の歴史に秘められた
人間ドラマを語る連載13回

今回の主人公は

18世紀後半英国建築界に

新しい波を起こした建築家

ロバート・アダム

銀器と建築家

そこに不思議なつながりが

インテリアから工芸まで

新しい波を起こした男達の話

 

不定期連載『銀のつぶやき』
第83回「怖いファクス」

2008/7/27 

  

  
  五年ほど前の出来事です。ある女優さんのスキャンダルが世間を騒がせていました。ワイドショーや一部の週刊誌はその話題で持ちきり、
という事態です。たまにありますよね、そういう事件が。

 その頃弊店のファクスに、奇妙な内容の「記事」が送られてくるようになりました。その女優さんについての、あまり良くない内容の「記事」です。この「記事」のファクス、不思議なことに、宛先が書かれていません。記事の本文だけ。

 週に一度くらいの頻度で送られて来ました。そのスキャンダル騒ぎは二ヶ月ほど続いたでしょうか。ファクス記事は5回ほど送られてきたと記憶します。

 ファクスの番号を押し違えているのでしょう。宛先が書かれていない上、発信元も書かれていません。従って、「間違って送られて来てますけれど…」と連絡のしようがありません。

 それにしても不思議です。宛先もなく、発信元も書かれていないなんて。はじめのうちは、あわて者が番号確認しないままに、身近な仕事相手に送っているのかと思いました。しかし、ライターなり編集者が仕事でファクスを送る時、宛先も発信元もないファクスを送るなど、ちょっと考えられません。

 それに、仕事でファクスのやり取りをする場合たいていは、電話で確認を取りますよね。「さっき送ったんですけれど、届いてますでしょうか?」と。雑誌の記事なんてことになれば、余計その必要が大きいと思われます。送りっぱなしで確認を取らないなんて、あり得ない。2回目の記事が届いた時、そんなことをぼんやりと考えました。

 記事内容は、女優さんにとって不愉快な内容ばかりです。それで3回目の記事が届いた時、ハッと気づきました。これ、女優さんに対する嫌がらせなんだと。だから「送りっぱなし」なんだ。確認なんて、取るも取らないも、ない。イヤな記事を送って、嫌がらせをしているんだ、この送り主は。

 おそらく、女優さんもしくはその関係者のファクス番号と弊店のそれが近い番号なのでしょう。それにしても、とんでもない奴がいるものです。ファクスの利便性を悪用している。ファクスの場合メモリーに記録が残るようですから、警察が介入するような悪質なものであれば、電話会社側の回線記録との照合等から、相手を確定することは出来るようです。それにしても、です。

 もっとも、今回の嫌がらせファクス、弊店のファクスに届いていて、女優さんはこれを目にしていないわけです。それだけが、せめてもの救いかもしれません。

 というわけで、 怖いファクスのお話でした。

 このところ暑さが続いています。 昔から暑いときには、ちょっと怖いお話をと、そういうことになっていますから。

 番町から四谷へと回って、その後は青山墓地でしょうか。背筋を冷やすには、そんなコースがよろしいかと。

きょうのお話は、ここまで。

面白いお話、出てこい。
もっと早く、もっとたくさん。

2008/7/27

■講座のご案内

2008年の講座は、これまでになく充実したものとなるはず。当の本人が、大いに乗って準備していますから。どうぞお楽しみに。

いろいろな場所で少しずつ異なるテーマでお話させて頂く機会があります。話の内容は様々ですが、基本テーマは一つです。

「ヨーロッパの食卓の歴史的な変遷を、これまでにない視点から、探訪する。」

歴史の不思議な糸で結ばれた、様々な出来事。銀器という枠を越えて、食卓という世界を通して見えてくる、人々の社会と暮らしの面白さについて、お話ししたいと考えています。

 

詳しくは→こちらへ。